精神療法にはどのようなものがあるのか

専門家が患者の話をじっくりと聴くところから治療は始まる

うつ病等の心の病を治療する場合は、まず医師やカウンセラー等の専門家が、患者の話を否定せずにとにかく聴いて、患者が抱えている不安や悩み、苦しみをしるところから始まります。相手の話を否定せずにただ聴くのを支持的精神療法と言いますが、人は自分の話すことを聴いてもらえる、受け止めてもらえると感じるだけでも安心します。
人の心は、自分で意識できる部分と無意識の部分があり、この無意識の部分に病を引き起こすものがあると考えられています。その無意識の部分は患者のそれまでの人生や経験と深く結びついています。患者の話の内容から専門家が無意識の中に潜む病の原因を探り出し、回復に導いていく方法を精神分析的心理療法と呼びます。患者の状態や医療機関によって違いはありますが、医師やカウンセラーにより、週に1回、50分前後で行われます。

自らの考え方のクセを知る、同じ病気の人と共に頑張る

認知行動療法は、自分がどんな時にどんな考え方や行動をとるか、そのパターンを知り、変えてゆく方法です。例えば誰かに挨拶したら無視された、と思っていたけど、もしかしたら自分の声が小さくて聞こえなかったのかも、相手が忙しくて返事どころではなかったのかも、と他のパターンで考えます。次はもっと大きな声で挨拶してみよう、忙しい時は仕方がないと考えるようにしようと思い、実行に移せば、今までとは違った感じ方になっていく可能性が高くなります。医師やカウンセラーに相談しながら進めていきます。

似た病気の人達数人とグループを組み、自分の話をし、相手の話を聴く中で、苦しんでいるのは自分だけではないと知り、あの人がやってみたという治療法を自分もやってみたい、等と考えられるようになるのを目的とするのが集団精神療法です。専門家と1対1の治療法が一般的ですが、誰かと一緒に頑張りたいという人には集団精神療法が効果的です。